機械が稼働すれば低周波音は必ず発生します。飛行場、新幹線、工場などに低周波音被害はつきものであり、産業と経済の発展のために、この被害は長らく放置されてきました。ところが、近年、エコ機器の普及により静かな住宅街でも深夜、多数の機器が稼働することになり、低周波音問題が表面化しはじめました。しかし、この問題は社会の認知もいまだ低く、なかなか一般の理解を得ることはありません。自治体にしても苦情の受け皿がなく、「民民不介入」を口実にこの問題から背を向けてきました。
このような状況のなかで、不幸にも突然の被害に見舞われた被害者は驚き、戸惑い、あちこちに相談にかけずりまわりますが、やがて、「四面楚歌、孤立無援」という現実に直面することになり、二重三重に苦しむことになります。
エコキュート被害は高崎裁判や各地の裁判また、消費者庁事故調の調査対象となり、メディアでも取り上げられるようになってきましたが、それでもまだ一般市民に知られているとは言い難く、理解を得るのは困難です。私たち被害者がすべきことはこの問題が世間に周知されるよう、被害を訴え、問題を一つ一つ解決し、その解決例を積み上げていくことだと思います。そして、低周波音に対する認識が高まっていくことによって、苦情を所有者に伝えてもすんなりと対応してもらえるようになることを願って、活動してきました。上記リストは、私たち被害者が自らの問題を解決するために、行政やメディアに働きかけてきた結果です。
不運にも新たにこの被害に巻き込まれてしまった被害者の方は、これらの資料を基に被害解決のために交渉することが可能となっています。過去の被害者の血と涙と汗の結晶を生かして、ぜひあなたの問題を解決してください。
あなたが家を売却して、引っ越しをしたところで、この被害からずっと逃れられるわけではありません。2030年までにエコ給湯器は全世帯の9割まで導入計画があり、転居するにも安全な場所を見つけるのに一苦労、仮に落ち着いた生活となっても、いつ危険に襲われることになるのかわかりません。実際、エコキュートから逃れて転居した先で、またもやエコキュートが設置され、転居を重ねる方もいらっしゃいます。ひとたび被害に遭えば、低周波音に過敏となり、低周波音難民となり、流浪することにもなりかねません。あなたの問題を個人の問題に終わらせず、これからの住環境を守るために、消費者庁や自治体に届け、声をあげてください。
このサイトを訪問された方々も、自分の侵された人権を守るため、そしてこれからの住環境を守るため、各地に点在する被害者と手を取り合いましょう。自らの被害を解決することが未来の住環境を守ることになります。
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汐見文隆氏 2011年9月11日”低周波音過敏症(低周波音被害)を考える”から
「予想されるこの悲惨な国の未来、さらには低周波音地獄化するであろう
この地球の未来を防げる者は、不幸な先駆者である低周波音被害者
しかありません。それは低周波音被害者になった者に与えられた
人間としての使命です。
堂々と自分の感覚を正直に主張することは自分のためだけではなく
人類の幸福をまもることになります。
同時にそれは自分の不幸を理解してもらう唯一の手段でもあります。」
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